ARLISS2021メンバー募集!!! 

高玉研究室では研究室外からARLISS2021に一緒に参加してくれる人を募集しています.

学年問わず興味のある方は以下のフォームよりご応募ください.

応募する!


ARLISSって?

 ARLISSとは,小型人工衛星や小型地上探査機ローバーの開発を目的としたサブオービタル衛星打上実証実験です.学生が宇宙開発技術の基礎研究を競うコンペティションであり,アメリカ合衆国ネバダ州ブラックロック砂漠にて毎年開催されています.

髙玉研究室は,ロケットから放出された小型人工衛星やローバーが,砂漠中の目的地に自律的に降りる/走ることを競うカムバックコンペティションと自ら定めたミッションを自律制御によって達成するミッションコンペティションに参加しています.




> 2020年度 ARLISS 

サンプル採取と走破性の役割を同時に満たす機構を搭載した「Hopes」チームと,GPS・地磁気ではなく太陽光によるナビゲーションを実現した「SolaMil」チームの2チームで活動しました.


> チーム『Hopes』

今年度のミッション:①複数のサンプル採取+②不整地でも走行可能なCanSat

サンプル採取は,惑星探査においてその惑星の性質を解明するための重要なミッションです.そして,同じサンプルでなく異なる複数のサンプルを採取することはより惑星の性質解明の促進に繋がります.

よって①複数のサンプル採取を達成するためには,まずサンプルを別々に採取・保管する機構をCanSatに搭載しなくてはなりません.さらに同じサンプルを採取しないための方法を構築する必要があります.

ただし,今までのサンプル採取は目標地点に到着すれば採取可能であることを想定している場合が多く,実際には厳しい不整地の状況での採取(例えば,深い轍の中での採取,タイヤがはまってしまい動けない状況での採取)も想定しなくてはなりません.

そのためには②不整地でのサンプルを可能とするための走破性を担保する機構もCanSatに搭載しなくてはなりません.

そこで,我々は①と②の役割を同時に満たす機構の搭載を目指しました!

①サンプル採取機構: 2つのサーボモータの角度調整によって採取機構の蓋の開閉と,採取ケースの出し入れをしています.同じサンプルを採取しない方法としては,加速度センサのz軸の値から地表の特徴量を算出し,地表状態の判定するアルゴリズムを構築しました.

②不整地での走破性: サンプル採取機構でも用いた2つのサーボモータを駆使し,目の前の障害物を乗り越えます.例えば坂道に対しては,サーボモータを同時に尺取虫の様に動かすことで乗り越えます.対して段差に対しては,サーボモータを別々に動かし,片輪を持ち上げることで乗り越えます.

結果等詳しくはこちら

 

Hopes機体と富士山(実はタイヤには小さな富士山がたくさんついてるんですよ…)


 

大学での実験の様子 ( 夏頃→冬頃 ) 長い長い開発期間でした…


> チーム『SolaMil』

今年度のACTS(ARLISS2020代替大会)では,「GPSや地磁気の情報を使うことなく太陽光を観測することでゴール地点を目指す」というミッションに取り組みました.具体的には,ローバーに搭載した方位推定機構によって太陽光から太陽の方向を観測し,そこから推定されるローバーの進行方向がゴール地点に向かうように制御します.このナビゲーション手法は,光源の情報さえ既知であれば,人工衛星からの位置情報や地磁気センサによる方位情報が利用できない宇宙環境でも使用可能です.

 

このミッションでは主に以下の内容が要求されます.

  • 方位推定機構の選定

 太陽の方向を観測する手法や機構はいくつかありますが,ARLISSや今回参加したACTSでは上空から落とした時の着地衝撃などによって破損することのない丈夫さが必要であり,さらにこれを搭載したローバーの重さやサイズが大会レギュレーションに収まるように小型かつ軽量である必要があります.私たちは光が当たると電位差が生じるというLEDの性質に着目し,グリッド上に配置したLEDの上に遮光カバーを被せたLEDマトリクスセンサを作成しました.

  • 太陽方向の観測とローバーの進行方向推定の正確さ

 このミッションではローバーから見て太陽がどの方向にあるのかを正確に観測し,そこからローバーの進行方向を推定する必要があります.今回私たちは4×4のグリッド上に配置したLEDに生じた電位差から太陽方向を観測していますが,これを正確に捉えることにはとても苦労しました.主に工夫した点の1つは,環境による反射光の除去です.白い建物などによって反射された光が多方向からLEDマトリクスセンサに当たると,太陽の方向を推定できなくなってしまう問題がありました.これに対応するために遮光カバーに取り付ける遮光板の枚数を調整するなど試行錯誤しました.また,4×4のLEDの情報から細かな角度まで算出する工夫として,それぞれの電位差の値からグリッド上における太陽光の重心を計算しています.

  • 稼働可能時間・条件による制限

 今回のローバーは太陽光を観測して走行するため,太陽の出ている時間しかゴールに向かって走行することができません.そのため,大会当日はもちろん大会までの実験までもが日が沈むまでという時間的な制限がありました.今年度はARLISS中止に伴い代替大会のACTSの開催が12月と冬の時期であったため,太陽が出ている時間も短い中で大会までの実験をすることなりました.また,雨の日はもちろん曇りの日も曇りの程度によっては実験が難しい場合もあり,今年度のACTSに向けた活動はこれらの制約との闘いでもありました.

 

太陽とローバー.今年のローバーは太陽の光を使ってゴール方向を探します.

野球少年片目に実験している様子です.今年は大会の会場が草地ということもあり,草地で実験してます.

結果等詳しくはこちら


受賞履歴

  • 2020年
    • ACTS(ARLISS代替大会):
      Overall Winner 総合第1位 (SolaMilチーム)
      Accuracy Award 3rd(SolaMilチーム)
      Overall Winner 総合第2位 (Hopesチーム)
      プロフェッショナル部門 1st(Hopesチーム)
  •  2019年
    • ARLISS:
      Overall Winner 総合第2位 (Siriusチーム)
      Accuracy Award 3rd(Siriusチーム)
      Technical System Award 1st(Tadpoleチーム)
    • 能代宇宙イベント:タイプエス賞 優勝(Tadpoleチーム)
    • UNISEC WS:ポスター賞 優勝
    • 学生表彰
  • 2018年
    • ARLISS:
      Accuracy Award 1st (Aresチーム)
      Technology Comeback Award 2nd(Aresチーム)
      Mission Award 3rd(Aresチーム)
      UNISEC Award(MICHIBIKIチーム)
    • 能代宇宙イベント:
      タイプエスミッション部門 優勝(Aresチーム)
    • UNISEC WS:
      ポスター賞 優勝
    • 学生表彰
  • 2017年
    • 能代宇宙イベント:
      ミッション部門能代CanSat大賞(Mulcheeseチーム)
      市民ポスター展 第1位(Mulcheeseチーム)
    • UNISEC WS:
      ポスター賞 優勝
    • 学生表彰
  • 2016年
    • ARLISS:
      Technology Award (Ground Locomotion Mechanism) 1st (Cake’sチーム)
      Accuracy Award 2nd(Cake’sチーム)
      UNISEC Award(HighBallチーム)
    • UNISEC WS:団体発表賞 第1位ポスター賞 第2位
    • 学生表彰
  • 2015年
    • ARLISS:
      Accuracy Award (GAIAチーム)
      Technology Award Comeback Algorithm(GAIAチーム)
      Technology Award Ground Locomotion Mechanism(GAIAチーム)
      Best Mission Award AXELSPACE CUP 優勝 (HighBallチーム)
    • UNISEC WS:
      団体発表賞 優勝ポスター賞 優勝
    • 学生表彰
  • 2014年
    • ARLISS:
      Precision Award(MINERVAチーム)
      Coolest Award(CASSYチーム)
    • UNISEC WS:
      ポスター賞 優勝
    • 学生表彰
  • 2013年
    • ARLISS:
      カムバックコンペ優勝
    • 学生表彰
  • 2012年
    • ARLISS:
      カムバックコンペ優勝
      ミッションコンペ優勝
    • 学生表彰
  • 2011年
    • ARLISS:
      カムバックコンペ第2位,第3位
    • 学生表彰
  • 2009年
    • ARLISS:
      カムバックコンペ優勝
      ミッションコンペ第2位

 


ARLISSの歴史

  • ARLISS 2017
    高い走破性と新しい機体形状の開発を目標に折りたたみ式4WDローバを開発した。
    手裏剣型後輪タイヤのアシストや折りたたみ式という4輪の特色を活かし、様々なタイプの轍における脱出を可能にした。
    (〇八工房チーム)
    惑星探査時における、センサの故障による探査続行不可能なロスト機の捜索を想定し、協調行動可能な複数ローバを開発した。
    (Mulcheeseチーム)
  • ARLISS 2016
    本年度は従来の二輪ローバータイプではなくARLISS史上初成功一輪クローラー型で圧倒的走破性を誇る機体を開発した。
    一輪クローラータイプは接地面積が二輪ローバータイプと比べて大きいため,スタックしにくい性質がある。
    また、スマホを搭載したことにより、CanSatにしゃべらせ現状の把握がしやすくなった。(Cake’sチーム)
    ゴールまで走行し続けるために,安全なルートを移動する必要がある。そこで、本年度は画像処理を用いた危機回避アルゴリズムを搭載した機体を開発した.このアルゴリズムにより、轍、悪路、障害物の回避が可能になった。(HighBallチーム)
  • ARLISS 2015
    毎年の課題である轍からの脱出は、事前に全ての状況を想定しアルゴリズムを用意することは困難である。例年、どうしても脱出できないときにはランダム行動に頼ってきたが、本年度は進化的に行動を獲得するローバーとなっており、これまでのものとは一線を画している。(GAIAチーム)
    子供達にARLISS(CanSat)の楽しさを知ってもらいたいという観点から、ARLISS(CanSat)を軸とした総合学習サービスを提案する。日本からアメリカのローバーを操作できるようにインターネットとWifiを利用した通信の確立、ブラウザ上で誰でも操作できるユーザーフレンドリーなUIを開発した。(HighBallチーム)
  • ARLISS 2014
    昨年度、ふかふかな砂地となっていた轍にハマってしまった経験から、砂地でも走行できるローバーを目指す。尺取り虫の様な動作によって公園の砂場での走行を実現した。さらにカメラによるゴールの認識ピンポイントゴールを行う。(MINERVAチーム)
    火星でのインターネット構築を想定し、ルータを2台積んだローバーを開発し、砂漠でインターネットを構築する。電波強度を用いることでルータ間が均等になるようにルーターを配置可能である(CASSYチーム)。
  • ARLISS 2013
    スポンジの伸縮を利用した拡張タイヤによる高い走破性を実現した。また初めてWebカメラを搭載し、パラシュート検知によるパラシュート絡まり回避行動、さらに轍を検知し避けること、轍内部から抜け道を検出することに挑戦した。本画像処理技術は翌年のゴール検知に活かされている(RIVAIチーム)。
    初めて複数台(2台)のローバーを搭載したチームである。それぞれGPSをもとにゴールを目指すことができる。ゴールに到達する機能を持たせながらいかに小さく軽くするかを追求したローバーである(Aoiチーム)。
  • ARLISS 2012
    高玉研で初めて2段パラシュートに成功したチームである。またカラーセンサーを積み、パラシュート検知によるパラシュート絡まり回避行動を搭載した。翌年のWebカメラを用いたパラシュート検知ほどの性能ではないが初めてパラシュート検知による回避に挑戦したチームである。(Tequila Sunriseチーム)
    後日更新(McKinleyチーム)